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自家培養皮膚線維芽細胞注入


自家皮膚線維芽細胞注入とは

自家培養線維芽細胞注入はご自身の皮膚を少量採取して、国に認可された細胞加工施設において培養技術によりその皮膚組織から線維芽細胞を多量に増やした後、クリニックにてご自身の体へ戻す(皮内注入)するという新しい治療です。線維芽細胞とは、皮膚の真皮の構成成分でコラーゲンを産生する細胞です。この細胞密度がストレスや加齢に伴い減少することでコラーゲンやエラスチンなどの産生も低下し、肌のハリや弾力性の低下を来してしまいます。自家培養線維芽細胞注入は、あなたご自身の線維芽細胞を注入し、その注入した線維芽細胞がコラーゲンなどの肌の構成成分等を産生することで、新しく肌を再生することが期待されます。本治療法はエイジングによるしわを改善することが目的です。

こんなお悩みがある方におすすめします

    お顔のしわ(表情じわ、ちりめんじわ、額や眉間・目尻の深いしわ、ほうれい線、ゴルゴライン、マリオネットラインなど)やお顔の外傷後瘢痕などへ適応です。

  • 人工物を使用したく無い方
  • 自分自身の細胞を使用したい方
  • 自然な仕上がりを求めている方
  • 肌質そのものを良くしたい方
  • 分かりやすい変化を求めていない方
  • 従来の治療で満足されていない方

ヒアルロン酸やコラーゲンを注入する従来の治療法では、それら自体がご自身にとっては異物であるために、いずれ吸収されてしまいますが、自家培養線維芽細胞は患者さん地震の細胞から構成されていますので、吸収はされず生着して消えません。遺物と違いアレルギー反応を含む拒絶反応がまず起こりませんし、その持続効果は2、3年から数年とされています。また培養技術により少量の皮膚組織から多量の培養線維芽細胞を得ることが可能なため、複数回の注入も可能です。

従来の治療ではヒアルロン酸やコラーゲン製剤の注入が行われてきました。しかし、これらは体にとっては異物であり、体の中で次第に分解、吸収されていくため、定期的に注入を繰り返す必要がありますし、注入の仕方によっては不自然になってしまう可能性があります。本治療で注入する細胞はあなたご自身のものなので、拒絶(外界から侵入してきたものを、非自己として体内から排除すること)されることなく、自然な仕上がりとともにその効果が持続することが期待されます。

 米国では1990年頃より、にきびやしわなどに対して培養線維芽細胞注入が行われており、その効果が報告されています(Watson D et al, Arch Facial Plast Surg. 1:165-170, 1999)。また、米国で1999年までに行われた約1,500症例の臨床研究においては長期フォローの結果72%の有効性が示されている他、重度の副作用報告がない等、安全性の高い治療として知られています。2011年にIsolagen社 (商品名 LavivTM)が米国医薬食品局(FDA)より自家培養線維芽細胞製品の承認を取得しています。

 実際の治療効果に関しては、顔面のしわを対象に、培養線維芽細胞注入後、最速で1ヶ月、通常3~6ヶ月で改善を認め、最長1年3ヶ月の経過観察で効果の発現を認め、また皮膚超音波断層検査では真皮層が密になっていたという報告があり、現時点での科学的水準に基づき可能な範囲で検討されている治療法です。

この治療の効果と限界

 局所の皮膚に注入された培養線維芽細胞は、その場所で約3ヶ月〜6ヶ月かけてコラーゲンを産生します。ご自身の皮膚線維芽細胞が産生するわけですからご自身のコラーゲンということになります。生着した培養線維芽細胞が産生した自己のコラーゲンによってその部位の皮膚が厚くなるため、結果的にしわやくすみが目立たなくなります。ですが、皮下組織(主に脂肪組織)のボリュームロスが原因の場合は、そのボリュームを回復する必要がありますので、この方法だけでは改善は困難で、この場合は④自己脂肪組織(高純度脂肪)注入の適応または併用が必要となります。ヒアルロン酸製剤などの注入併用も効果的です。また、本治療によりどの程度改善するかは個人により差があります。

治療の方法

初めての治療の場合は、カウンセリング・血液検査などを実施させて頂いた後に、本治療の提供基準に合致することを確認し、培養するために耳の後ろの柔らかい肌から皮膚組織を小豆大で採取します。また、培養するために必要な血清もご本人のものを使用するため、同時に採血も行います(採血量は200〜400mL(献血の量程度)となります)。原則として、採皮・採血後、1〜2ヶ月後に1回目の注入、更に4〜5週間の間隔をあけて2回目の注入を受けて頂きます。(投与日程に関しましては、担当医師とご相談の上、決定して下さい。)治療時には、線維芽細胞と生理食塩水の混合溶液(細胞懸濁液)の状態で皮膚の皺等の部位に複数回に分けて少量ずつ細かく皮下へ注入します。針はとても細い針を使用しますので、通常3cc注入で300回以上に渡る刺入を行っても、針の刺入痕が小さく赤い点として残ることはありますが、内出血はほとんど見られず、翌朝には気にならない程度になります。施行後は可能な限り定期的(1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後)に通院をして頂きます。
注入量の目安は、ほうれい線:1cc、目の周り:1cc、額:1cc、首元:1〜2ccとなります。注入部位は直前まで変更可能ですが、目安を参考にどの部位に注入されるかを事前に決めて頂くと良いかと思います。


本治療(皮膚線維芽細胞注入)のメリット

持続性

ご自身の耳の後ろの紫外線や摩擦などのストレスを受けていない柔らかい(年齢に比較して若い)皮膚組織からの少量採取で、無数に増やした培養細胞をご自身の気になる部位の真皮に戻すことで最終的に生着した細胞がその場所でコラーゲンやヒアルロン酸などを産生してくれます。生着した細胞は異物と違って吸収されたり分解されたりしないため一般的には長持ちします。ただ、同じように加齢現象の影響を受けますので、日常のストレス度合いや生活習慣等で個人差はあります。

安全性

ご自身から採取して培養した細胞を使用することで、拒絶反応がなくとても安心して受けられる治療です。

凍結保存

採取して培養した細胞は凍結保存が可能ですので、治療に使用した細胞を凍結保存しておけば将来的に使用することが可能です。


耳の後ろの皮膚から採取するメリット

身体的なメリット

耳の後ろは摩擦が少なく、また紫外線などの外界からのストレスも少ないため肌が若いため、培養細胞として利用するソースとして最適です。
本来縫わなくても良いくらいの傷でもあり、採取直後の傷も目立ちにくく、ストレスもかかりにくいので傷の治りが早いです。


危険性

副作用として、稀に一部の患者さんで以下に示すような症状が報告されています。
ただし、後遺障害は観察されておりません。


a. 皮膚組織採取に際して

  1. 本治療では自分の組織を採取します。通常、左右どちらかの耳の後ろから1cm2以下(小豆大)の1断片のみを採取しますので、一過性の出血および多少の腫脹を伴います。創部は基本的には1週間程度で治ります。組織採取後は抗菌剤および必要に応じて鎮痛剤と消炎剤を処方します。
  2. 皮膚を採取した部位から出血しますので、十分な止血目的もあり創部を縫合して終了します。術後7日間は過度な負荷がかかる運動や過剰に汗をかくような作業は控えて下さい。創傷治癒過程で創部に感染を起こす危険性があります。

b. 線維芽細胞注入(細胞移植)に際して

  1. 注射部位からの出血・皮下出血、また同部位の発赤及び軽度炎症反応が起こり得ます。起こっても、通常は1週間程度で完全に消失しますが、ごく稀に数ヶ月〜1年程度続く場合があります。
  2. 非常に稀ですが、注射部位にバイ菌が入って感染を起こしてしまうことがあるかもしれません。この危険性を最大限減らすため、注射後に抗生剤入りの軟膏を塗布し、抗生剤の内服をして頂きます。
  3. 効果の程度や持続期間は患者さんの術前所見や年齢、治療の回数によって異なり、治療効果に個人差があります。
  4. 治療時および後に使用する薬剤による副作用が起こる可能性があります。抗生剤や痛み止め、消炎剤などですが、過去に薬剤アレルギーの疑いや既往のある方は、事前にお申し出ください。万が一、アレルギー症状が起こった場合は、症状に応じて適切な処置を行いますので、直ちに当院までご連絡ください。
  5. 基本的に当院では自己血清を使用した培養細胞を使用した治療を行いますが、患者さんによっては自己血清が十分に採取できない場合に、ご希望者は自己血清の代用としてウシの血清を使用致します。このウシ血清は狂牛病に感染する危険性がないとされる国(オーストラリアやニュージーランドなど)産のものを使用します。ウシ血清を用いて、すでに世界中で数千件以上の培養表皮の移植が行われており、プリオン感染は皆無であるといった実績があります。したがって、使用するウシ血清を介してプリオンが感染する可能性はほとんどない(0%に近い)と考えられます。しかしながら、現状では血清中のプリオンの有無を調べる有効な検査方法がありませんので、プリオン感染の危険性について100%は否定できません。さらに培養細胞を使用する前には、ウシ血清の成分を除くために血清を含まない液で十分に洗浄した後に移植を行います。

治療では、副作用に迅速に対応できるように、治療の担当医師が診察および検査を行い、最善の治療を行います。患者さんの安全性については最大限の注意を払い、誠意を持って対応します。

費用について

全て自費診療でのお取り扱いとなります。
本治療は、患者様一人一人に対して自家の細胞を加工して行なわれるオーダーメイド医療です。その為、治療料金はクリニックで行う施術料の他、細胞加工にかかわる料金が含まれております。

金額 3cc —円(お問い合わせ下さい)

キャンセルについて

細胞培養を扱う再生医療を行う為に、患者さんのご都合による中止・中断の場合は以下のように返金・またはキャンセル料を頂戴致します。
原則として、皮膚採取手術後から細胞培養加工施設に組織が届き培養が開始されるまでの1日目までは費用の1割、皮膚採取手術後2日目から14日目までは費用の4割、皮膚採取手術後15日目以降は費用の7割(ただし、注入療法予定(移植予定)日の3日前からは費用の全額)をキャンセル料として頂きます。スケジュール変更等に伴うキャンセル料の発生につきましては、キャンセル料がかからない場合もございますので、都度当院の相談窓口までお問い合わせ下さい。

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